ROSEMARY CLOONEY■ROSEMARY CLOONEY「SWING AROUND ROSIE」
DECCA MVCJ-19227 (国内盤) 1958年録音彼女がポピュラーシンガーとして人気を不動の物とした後の作品であり、後期の彼女のような味わい深いボーカルを求めるのは無理だけど、このアルバムの彼女は勢いのある明るい歌声で耳に馴染んだナンバーを楽しませてくれます。 それにチョッと古風な伴奏も良き時代を感じさせイイ雰囲気を醸し出しています。 ●SWING AROUND ROSIE
■ROSEMARY CLOONEY「A TOUCH OF TABASCO」
RCA BVCJ-7469 (国内盤) 1959年作品ローズマリー・クルーニーが『マンボの王様』ペレス・プラードと共演したアルバムです。彼女がRCAに在籍していた1959年の録音。ラテンの雰囲気が楽しく、聴いていると心ウキウキと楽しくなるアルバムです。 彼女をはじめ、昔の歌手って器用なのか色んなジャンルをこなしましたよね。彼女もこのようなラテンだけではなく、RCAに「COUNTRY HITS FROM THE HEART」というカントリー・フィーリングあふれたアルバムも残しています。 彼女は、大きく分類するとコロンビア、RCA、リプリーズ、コンコードなどのレーベルを渡り歩いています。ジャズの切り口だと、どうしても復活後のコンコード・レーベル時代が注目されがちですが(私も好きだけど(^^;)、それ以前も、その時代、時代に名作を残しています。 私はRCA時代なら「SOLVES THE SWINGIN RIDDLE!」と言うネルソン・リドル楽団をバックに伸びやかに歌うアルバムが好きですが、ロージー(ローズマリー・クルーニーの愛称)がマンボのリズムで飛び跳ねるこのアルバムもお薦めです。 ●A TOUCH OF TABASCO
■ROSEMARY CLOONEY「CLAP HANDS! HERE COMES ROSIE!」
RCA BVCJ-7470 (国内盤) 1960年作品これもロージーのアルバム。前述の「A TOUCH OF TABASCO」から1年後の1960年の録音です。私が彼女に初めてハマったのはリプリーズ時代の「THANKS FOR NOTHING(1964年作品)」です。そのアルバムの洒落たセンスで歌う彼女にズッポシハマった私ですが、その次にハマったのがこのアルバムだったと言う記憶があります。 RCA時代の以前のコロンビア時代にはデューク・エリントンと(疑似?)共演した「ブルー・ローズ」があり、RCA時代では前述のペレス・プラードとの共演があります。しかし、このアルバムはそんなビッグ・ネームの力を借りる事なく、彼女自身が「ピン」で歌っていることもあって、彼女の楽しげな雰囲気がスコーンと伝わってきます。 彼女については沢山のアルバムを聴きましたが、今振り返ってみると、50年代に代表曲「家へおいでよ」など数々のミリオンセラーを持っていた人気者の歌手が「ボーカリスト」になった。そんなターニングポイントを向かえたアルバムだったような気がします。 曲の美しさを崩す事なく、それでいてボーカリストとしての主張もさりげなく歌に込めるところはニクイですね。年齢を重ね、結婚、そして離婚と言う人生経験を経て、さらに深みを増したコンコード時代の彼女もお薦めですが、咆吼するビック・バンドに負けないぐらいの眩しいほどの輝きを持ったRCA、リプリーズ時代の彼女もお薦めです。 ●CLAP HANDS! HERE COMES ROSIE!
■ROSEMARY CLOONEY「SOLVES THE SWINGIN RIDDLE!」
RCA BVCJ-7480 (国内盤) 1960年作品前回ご紹介した「CLAP HANDS! HERE COMES ROSIE!」の3ヶ月ほど後に録音されたアルバムです。ネルソン・リドルの編曲のゴキゲンなオーケストラをバックにロージーがスイングするこのアルバムは、RCA時代では私が一番好きなアルバムかな。 なんとなく人なつっこい人柄と適度な色香、そしてスインギーなジャズ・フィーリング。パーンとハジけるオーケストラの前で彼女が歌っている様子を想像するだけで、ホント「くぅ〜っ」ときますよ(^^;。 ●SOLVES THE SWINGIN RIDDLE!
■ROSEMARY CLOONEY「COUNTRY HITS FROM THE HEART」
RCA BVCJ-7486 (国内盤) 1961年作品カントリー・フィーリングを漂わせるこのアルバムは1961年の吹き込み。彼女はケンタッキー生まれだからカントリーを歌っても当たり前と思うのですが、何を歌っても上手いですね。この時代の彼女はポピュラー、ジャズ、ラテンといろんなジャンルを歌っていますが、どれでも好きです(^^;。 彼女はカントリー歌手じゃないけど、人を思うひたむきな心や明るい曲調の裏側に漂う郷愁感といったカントリーに必須の条件は軽くクリアし、それでいて彼女独自の世界を構築しています。 普段ロックを聴いていて、カントリーへに興味ある方にはシャナイヤ・トゥエインがお薦めですが、ジャズをお聴ききの方にはこのアルバムがお薦めです。 ●COUNTRY HITS FROM THE HEART
■ROSEMARY CLOONEY「SWINGS SOFTLY」
Verve POCJ-2665 (国内盤) 1960年代録音これも世界初CD化ですが、このアルバムはまさかCD化されるとは思ってもみませんでした。 このアルバムは、国内盤で手に入れる事ができず、私はMGMの原盤(MGM E3834)で楽しんでいましたが、ロージーのファンだからゲットしただけで、一般のボーカルファンにはマニアックな1枚かもしれません。 それに、アンチ・スタンタードを目標として曲を集めたのではないかと思うほど選曲もマニアック(^^;。でも、バックもご機嫌にスイングしてますし、それらの曲をしっとりと、あるいは小粋にロージーがで歌い上げると、コレがまたいいんですよね。 誰にでもお薦めできるアルバムではないですが、ロージーのファンの方や長く白人系ボーカルを聴いておられる方にお薦めの1枚です。 ●SWINGS SOFTLY
■ROSEMARY CLOONEY「THANKS FOR NOTHING」
reprise P-6158R (国内盤) 1964年作品このアルバムは、彼女がリプリーズ時代の1964年にリリースされたLP。いまだにCDで発売されているのを見かけないので入手は困難かもしれませんが、私が初めて彼女の歌に触れた思い出深いアルバムなので紹介させてください(^^;。 ジャズ・ボーカルに興味を持ち始めた頃、一通り有名どころの歌手を聴いても何となくスッキリせず、もっと自分に合った素晴らしい歌手がいるはずだと思い、右も左も判らない私がガイド本やショップのお薦めを頼りに様々なボーカリストのアルバムをゲットしてはみるものの、ゼンゼン自分とは合わない(^^;。 そんなこんなで壁にぶち当たっている時に聴いたのが、ドリス・デイやダイナ・ショア、ペギー・リーなど、その頃は「ポピュラー」と言う分類をされていた人達の歌声でした。 これらの歌手達はポピュラーだけでなくジャズもこなします。私のアタマの中では、単に古いポピュラーシンガーとしか認識のなかった人達が歌う、そのソフティスケートされたジャズが私の求めていたものでした。 「私の求めていたのはコレやがな!」と気がついて現在に至るのですが、このアルバムも、そんなフェバリット・シンガーを探すための旅の途中でめぐり逢った一枚です。 ジャズと言うカテゴリーで語るアルバムではないですが、初めて聴いた時、とてもジャージーな雰囲気に包まれました。彼女については、ヒット曲であった「家へおいでよ」のイメージが強かったのですが、このアルバムでそんなイメージはフッ飛び、以後、彼女に傾倒して記念すべきアルバムになりました。 ●THANKS FOR NOTHING
■ROSEMARY CLOONEY「HERE'S TO MY LADY」
CONCORD CCD-4081 (輸入盤) 1978年作品最近発売されたRCA時代のCDは、こちらでもご紹介していますが、このアルバムは1977年からコンコード・レーベルで再び活動を開始した時の一連のアルバムの中の一枚。 録音は1978年。彼女がビリー・ホリデイに捧げたというコンセプトで作られたアルバムですが、私はビリー・ホリデイは苦手というか、その歌声から感じる彼女の破滅的な生きざまに共感できず、アルバムも「AT JAZZ AT PHILHARMONIC」と「LADY IN SATIN」を持っているだけです。だから、不思議な話しですが、ビリー・ホリデイの愛唱歌をこのアルバムで知ったぐらいです。 この中の「Don't Explain」は私の愛聴曲であり、この1曲を聴くためにこのアルバムを持っているようなものです。しっとりと、そしてハイテンションに歌う彼女の歌声には、恋人を思う優しさとあきらめが交錯するような切なさが漂い、いつも胸が痛くなります。 ●HERE'S TO MY LADY
■ROSEMARY CLOONEY「WITH LOVE」
CONCORD CCD-4144 (輸入盤) 1981年作品コンコードに移ってからは、上記のようなアーティストのトリビュート物や作曲家別など、何らかのコンセプトを持ったアルバムが続いていたのですが、1981年録音のこのアルバムでは、ビリー・ジョエルの「素顔のままで」をはじめ、「Meditation」などのボサノバの曲も含まれ、少し肩の力を抜いたコンテンポラリーな選曲になっています。 彼女がコンコードに移って何枚のアルバムを出したかは正確には知りませんが、手元にあるだけでも20枚ほどあるのでケッコウな数が出ているのだと思いますが、この「WITH LOVE」は、そんな中でも最も好きなアルバムです。 ここでの愛聴曲は「The Way We Were(追憶)」。バーブラ命の私としては気になる曲なのですが(^^;、ロージーは曲の美しさを崩す事もなく、ボーカリストとして自分を主張することも控えめなので、バーブラの「追憶」のイメージが強い私であっても、頭の中でぶつかる事はありません。 コンコード時代の彼女には、曲のイメージを壊して再構築するようなスリルは無いですが、そのさり気なく控え目なスタイルを通して曲の持つ魅力や素晴らしさをダイレクトに伝えてくれるのが魅力です。そして、年齢を重ねて結婚、そして離婚と言う人生経験を経て、さらに深みを増した彼女の歌を聴いていると、ほっと一息つける安息のスペースに自分がいるような気がして、安らかな気分になれます。 ●WITH LOVE
■ROSEMARY CLOONEY「WITH LES BROWN & HIS BAND」
somethin'else TOCJ-8023 (国内盤) 1983年 武道館以前もCDで出ていましたが、今回は20bitリマスターCDとしての再発された1983年のオーレックス・ジャズ・フェスティバルでのローズマリー・クルーニーの歌声を集めたアルバムです。 この頃の私は、昔の彼女も好きだったわけですが、1977年の「EVERYTHING COMING UP」に始まるコンコード・レーベルのアルバムで再び活動を開始した彼女にもズッポリでした。だから、この時のライブにも足を運んだわけですが、ステージに出てきたときはエラいおばちゃんになっていたのでビビりました(^^;。 なんせ、私のアタマの中には「THANKS FOR NOTHING」のジャケットのイメージがあったので、そのギャップが激しかった(^^;。しかし、いざ歌が始まるとLPで聴き馴染んだロージーの歌声が聴こえて来たのでホッとした記憶があります。 ま、そんなコトはどうでも良くて(^^;、このアルバムでは観客を前にしてリラックスして歌う彼女の歌声が聴けます。チョッとリキみすぎて破綻しそうな部分もありますが、それも彼女のサービス精神のなせるあばたもエクボ的なものなので「良し」としましょう(^^;。 バックのレス・ブラウン楽団もゴキゲンなノリで演奏しています。 このアルバムを最初ゲットしたのは国内盤LPで、スグに3,500円時代のCDに変わりました。そして今回20bitリマスターCDになったわけですが、最新のCDでは若干音がスムーズで柔らかくなった程度で、根本的にはあまり変わっていません(^^;。国内盤LPを聴いていて原盤LPを聴くとか、モービルやDCCのリマスターCDを聴くなどのようなカルチャー・ショックはゼンゼンなく、テクノロジーはどう変わろうが国内盤は国内盤の域を脱しない良い例です。 ま、国内でのライブ音源なので仕方ないのかもしれませんけど、彼女の歌が素敵なだけに悔やまれます。 ●WITH LES BROWN & HIS BAND
■ROSEMARY CLOONEY「MOTHERS & DAUGHTERS」
CONCORD CCD-4754-2(輸入盤) 1997年作品このアルバムの第一声を聴いた時、声が衰えたというよりも、声に「老い」を感じてドキッとしてしまいました。 さすがのロージー(ローズマリー・クルーニーの愛称)も、93年の「STILL ON THE ROAD」から良いのが無いですね。 あ、もちろん私の好みでの意見ですが(^^;。 クリス・コナーも最近は、なかなか良いのが無かったですが、95年に枯れたイイ味わいを出した「BLUE MOON」を出してくれました。昔のようなカッコ良さとか、黒っぽさとか、スリルのようなものはないですが、この「BLUE MOON」は包み込まれるような優しさを感じれるので、後期のクリス・コナーでは好きなアルバムになっています。録音はバンゲルダーなのですが、キビシい録音でなく、まるでクリス・コナー自身を包み込むような優しい録音です。そのアルバムを聴いた時、彼女よりもバンゲルダーのクリス・コナーに対する優しさが印象に残りました。 女性もそれぞれの年齢に応じた「美しさ」があるように、ボーカリストもいつまでも過去の自分のスタイルにこだわらないで、それぞれの年齢にあった選曲なり、歌唱方法を取らないと、聴いているのがツラい。(^^; ロージーも、CBS、RCA、reprise、CONCORD とそれぞれの時代で新しい自分を私たちに見せてきてくれましたが、そろそろスタイル変更の時期なのかなぁ、と思ってしまいます。 今回のアルバムのように、子供に対する歌を歌うだけでなく、スタンダードを歌って自分の変化を知らせて欲しいなぁ、、と、わがままなリスナーのつぶやき(^^;。 ●MOTHERS & DAUGHTERS
■ROSEMARY CLOONEY「AT LONG LAST」
CONCORD CCD-4795-2 (輸入盤) 1998年作品かなり前からこのアルバムが出ていることは知っていましたが、いつでも買えるだろうと言うような気でいたら、なかなか店頭に並ばずにゲットが遅れてしまいました(^^;。 このアルバムでは、彼女とカウント・ベーシー楽団が共演していますが、すべてのアルバムを持っているわけではないから自信はないですが(^^;、私の記憶では今までこの組み合わせはなかったと思います。 で、小編成のバックで渋く歌うのなら良いけど、すでに全盛期を過ぎた彼女がビックバンドを従えて歌うのなんて大丈夫かなと不安がありましたが、やはりチョッとシンドそう。もちろん、味わい深い彼女のボーカルが聴けるすばらしいアルバムには違いないですが、もっと前にこの組み合わせで聴いてみたかったですね。 ●AT LONG LAST
■ROSEMARY CLOONEY「A SEVENTIETH BIRTHDAY CELEBRATION」
CONCORD CCD-4804-2 (輸入盤) 1998年作品ロージーの70才になった記念のアルバム。 ファンである私買わないわけにはいかず(^^;、ゲットしました。 聴いてみると、アルバムの始まりと終わりの2曲が新録音で、他は今まで発売されたアルバムからの音源になっています。 以前このコーナで紹介した前回発売のアルバム「MOTHERS & DAUGHTERS」ではボロクソに書きましたが(^^;、このアルバムでの新録の曲は良いですね〜。やはり前回のアルバムの録音時はコンディションが悪かったのでしょうか。 さて、このアルバムは、ほとんど耳に馴染んだ曲ばかりですが、聴いてみるとなかなか良いです。このアルバムにはコンコード時代の歌唱がずらっと並び、レギュラー盤より曲数も多いし選曲も曲の雰囲気のバリエーションも豊富なので、別に彼女のファンでなくても、ボーカルの入門用としても良いアルバムかもしれません。 また、ブックレットには曲名と共にその曲が入ったアルバムも紹介されています。彼女のアルバムって、1枚、1枚コンセプトを持って雰囲気も統一されているので、このアルバムで気に入った曲が見つかったら、そのアルバムも好きになるのではないかな。 ●A SEVENTIETH BIRTHDAY CELEBRATION
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