1998/01/13(火)
皆さん、遅ればせながら明けましておめでとうございます。大阪のk.mです。
★Jazz Vocal ■SATHIMA BEA BENAMIN「MORNING IN PARIS」
enja ENJ-9309 2 (輸入盤)サシマ・ビー・ベンジャミン。アブドゥーラ・イブラヒム夫人のデビュー・アルバム。このCDはまったくのノーマークでショップの店頭で見付けるまで発売されている事を知りませんでした。マジメに雑誌などに目を通しているつもりですが、年に1、2枚はこんなアルバムが出てきます(^^;。 このCDは日本クラウンが直輸入している enja レーベルの1枚です。このシリーズの中には、1997/12/24(水) 最近の GET でご紹介したMELISSA WALKERの「MAY I FEEL」も同じシリーズで販売されていました。 さて、聴いた感じは、乾いたエコーに乗って漂ってくる彼女のボーカルがとても気持ちイイです。ライナーによると1963年パリでの録音らしく、ヨーロッパ公演中のデューク・エリントンが彼女のコトを気に入り、録音のダンドリをしたらしいです。アルバム中でもエリントンがピアノを弾いている曲があります。彼女はそんな大御所を向かえても、緊張する事なくスロー・バラードを初々しく、そして感情豊かに歌っています。 録音が古くて、ちょっとボリュームを上げると「シャー」と言うテープヒスが聴こえますが、その分ヘンな加工もしてないので音も新鮮です。また、ボーカルのエコーもボワンボワンのエコーでなく、距離感を出すようなエコーで子音や唇のパッチん音まではスポイルしていません。そんな彼女のボーカルと、伴奏のピチカート・バイオリンが独自の雰囲気を醸し出し、不思議な場所に迷い込んだような錯覚をさせるアルバムです。 ●MORNING IN PARIS
★Country ■PATSY CLINE「HEARTACHES」
MCA MCAD-20265 (輸入盤)カントリー歌手のパッツィ・クラインがスタンダード・ナンバーを歌ったアルバムです。 私はオリジナルLP「SENTIMENTALLY YOURS」DECCA DL4282 で持っていたのですが、ジャケット写真やアルバム名は違いますが、これと同じアルバムをCDで再発されているのをタワーレコードで見付けました。 ちょっとカントリー色が強いですが、内容も良いのでご紹介します。私が普段行っているレコード・ショップの親父さんに「パッツィ・クラインはこのアルバムを吹き込むのに乗り気でなかったらしいよ」と教えてもらいましたが、聴いてみるとあまりそんな雰囲気は受けません。そんなコトより、彼女が「YOU BELONG TO ME」を歌っている事の方が私には感激でした。 そんなアルバムがCDで再発されているのを放って置く訳には行きません(^^;。 最近、このコーナーでもご紹介したリアン・ライムスがFM放送で時々かかるのでビビっている今日この頃ですが(^^;、リアン・ライムスを違和感なく聴けて、なおかつジャズ・ボーカルを聴いている人はパッツィ・クラインのこのアルバムにハマるのではないかなと思います。 ●HEARTACHES
■以前から聴いていたカントリー歌手上記のパッツィ・クラインもそうですが、カントリーをイロイロ研究するうちに、数は少ないもののアニタ・ブラントとかスキータ・デイビスとかボニー・ギターなど、その他カントリー畑の人がスタンダードを歌ったアルバムがある事を発見しました。しかし、私はすでにそんな彼女達のアルバムを持っていたのでした(^^;。 私は、最近カントリーに開眼したと思っていましたが、以前から無意識にその辺の歌手も聴いていたと言うことです。通り過ぎているのに気が付いていなかったのですよね。 私は歌っている瞬間に感じる感情とか人生観を大切にしているので、経歴やジャンルはあまり気にしません。だから、知らないボーカリストと出逢っても、文献を調べて経歴を知る事よりも、歌から経歴を感じ取ろうとします。 だから上記の歌手達もカントリーフィーリングを持った人だなぁ、と思っていたぐらいで、まさかホンマモンのカントリー歌手であり、バリバリにヒットも飛ばしてカントリー・チャートを賑わしていた人とは気が付きませんでした(^^;。 自分に合わないモノは合わん。そんな事を大切にしていた私は、カントリーを勉強するうちに、自分が持っていたアルバムの中にカントリー畑の歌手が点在するのに驚きと、何だ昔から「そのケ」があったのか、、と妙な納得をした今日この頃です(^^;。 しかし、一種の怖さも感じます。だってタワーレコードにしてもHMVにしても、ジャズ・ボーカルのコーナーに並んでいるCDの中で自分がイイなと思っているCDは何枚あるのか考えると、たった数枚である事に気が付きます(^^;。私もまだまだ知らない歌手や聴いた事のないアルバムが沢山ありますが、自分が気に入っているアルバムは、陳列しているCD群の背後にある膨大な数のアルバムからの選び抜かれた物です。 そう考えると、カントリーと言うジャンルもLPを含めて膨大な数のアルバムを聴いていかないと、自分にピッタリ来るマイ・フェバリットと呼べるボーカリストと出逢えないのかな、、と、ちょっとビビった私でした(^^;。
★Pops ■RITA COOLIDGE「LETTING YOU GO WITH LOVE」
VICTOR VICP-60172 (国内盤)リタ・クーリッジも古くから歌っている人ですが、やっと本来の形に戻った。そんな印象を持ったアルバムでした。 彼女のアルバムを久々に買ったのは96年発売の「Out Of The Blues」。ジャズ・フィーリングにあふれたアルバムでした。 昔はポップスを歌い、現在はジャズもウマくこなしていたので、ついついリンダ・ロンシュタットとオーバー・ラップする物がありましたが、この「Out Of The Blues」は、それまで彼女に持っていた「日本でしかウケない外タレ」と言う意識を一掃し、彼女の新たなる挑戦を確認したアルバムでした。 彼女がデルタ・レディと呼ばれた70年代。その頃の私には、前述のリンダ・ロンシュタットやヘレン・レディがいましたから、リタ・クーリッジに対してはそんなに強烈なファンではありませんでした。しかし、彼女が日本の歌を逆カバーしたりするのを聴いた時は、なんだか悲しい印象を持ったのも正直な感想です。だから96年の「Out Of The Blues」を聴いた時は余計にウレシかったのでしようね。 そしてこのコーナーでもご紹介した97年に出したアルバム「WALELA」。このアルバムは、強烈に彼女自身の血筋を意識したアルバムでした。このアルバムを聴いた時も、不思議とロンシュタットを思い出しました。ロンシュタット自身ももジャズの次は自分の心の故郷であるカントリーやメキシカンに行ったのですよね。そして「Cry Like a RainStom(1989年)」で本来のロック(ポップス)に戻ってきた。リタ・クーリッジも、次のアルバムでは本来のスタイルに戻るのではないかなぁと思っていましたがズバリ的中でした。 このアルバムは、去年の12月に発売だったけど「日本盤先行発売」(^^;。なかなか輸入盤が見つからなかったので、仕方なく国内盤をゲットしました。国内メーカさん、そろそろこの「日本盤先行発売」ってヤメませんか。ちゃんとした音のCD作ってくれるのならかまわないけど(^^;。 ま、そんな話しはどーでも良くて(^^;、リタ・クーリッジが戻ってきてくれた。チーチーパッパのお子さま向けの音楽が多く、大人がゆったりと聴けるポップスが少ない中、彼女の復帰は大きいです。録音も彼女の故郷のナッシュビル。もう言う事はありませんよね。 ●LETTING YOU GO WITH LOVE
■自分の引き出し上記のリタ・クーリッジの感想の中で「自分には、リンダ・ロンシュタットやヘレン・レディがいたから、リタ・クーリッジは強烈なファンではなかった、、、、」と述べていますが、確かにその頃はそうでした。どう言えば良いのか、今でもそうなのですが、私自身色んなジャンル毎・スタイル毎に自分の引き出しを持っているような気がします。 私は昔からボーカル物を聴くのが多く、気に入った歌手がその「引き出し」に入ると、よく似たスタイルの歌手はその「引き出し」にはなかなか入れない。だから、リンダ・ロンシュタットやヘレン・レディ、タニヤ・タッカーをすでに聴いていた私は、リタ・クーリッジには興味を示さなかったのかもしれません。 そう言えば、昔はビートルズを聴いていた連中はストーンズを嫌い、ブリティッシュ・ロックを聴いていた連中はアメリカン・ロックを嫌っていた、、。もっと身近な話をすれば、中3トリオの3人全部を好きだと言うヤツはいなかった訳で(^^;、今みたいに流行った物にダーッと行くのではなく、昔は聴き手にも変なこだわりがありました。 だからなのか、仕事で知り合った若い連中と音楽の話しをすると時々カンが狂う時があります。今は若い人達の間でも、ロックを含めた70年代前後の音楽が流行っているらく、そんな20代の連中から、ジャニス・ジョプリンとかジミー・ヘンドリックスなんて名前を聞くと、目が点になります(^^;。それに音楽雑誌などで理論武装しているから、やたら詳しい(^^;。しかし、リアルタイムで聴いていない悲しさなのか、音楽誌がそこまでフォローしていないからなのか、その時代の聴き手の思考ロジックまでは判ってないようです。 もちろん、情報やCDがあふれている現代と、情報もなく小遣いを切りつめて死ぬ思いでLPを買い、まるで1人のミュージシャンに自分の人生を託すように聴き込んでいた昔と較べるのそもそもムチャな話しですが(^^;、なんだか世代のギャプを感じますね〜。 例えば、そんな連中から、自分から見るとゼッタイひとりの人間が好きになるとは思えないミュージシャンを並べて「○○○○も好きで、△△△△も好きで、××××も聴いています」なんて言われると「そんなヤツは昔はいね〜よ」とツッコミを入れたくなります(^^;。 良い音楽は良い。変なこだわりもなく自由に音楽を聴ける今の若い人達って幸せだと思いますが、なんだか単にファッション的に消費されているようで寂しい気持ちになります。 ★Classic ■アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(MS)「シューベルト歌曲集」
GRAMMOPHON 453 481-2 (輸入盤)待ってました。オッターのシューベルト歌曲集です。 以前、オーディオに凝っていた70年代はクラシック中心で、特にオペラやリートを中心に聴いていました。ま、今も昔も根本的に声が好きだったのですけど(^^;。 そんな昔は、可憐で清楚なアメリングや、スペインの爽やかな風と翳りを感じるベルガンサ、正統派シュワルツコップ、声の陰影が素晴らしいクリスタ・ルートビィッヒ、若手ではブリギッテ・ファスベンダーが好きでした。どちらかと言うと、コロラトゥーラバリバリの声やドラマチックな歌唱よりも落ちついた感じの歌手が好きでした。その昔、リートはオケ物やオペラに較べてチケットも安かったのでコンサートによく通いました。 現在は、アメリング直系と思える声質のバーバラ・ボニーの「シューベルト歌曲集」や黒光りするような艶を持った深い声と表現の深さを兼ね備えたシュトゥッツマンの「シューマン歌曲集」が愛聴盤になっています。 一方、このオッターは、レコ芸にCDがオマケに付き始めた頃、オーディオショップで井戸端会議しながらボケ〜と聴いていたらハマってしまいました。しかし、その時買ったCDは、オマケに入っていた部分だけが良くて、あとの部分はあまり大した事なかったのですよね〜(爆)。 しかし、彼女のストレートな歌声に「ゾクッ」と来た私は、それから彼女が新譜を出すたびにゲットしていましたが、なかなか良いCDにめぐり逢わず、買っては売ると言うのが続いていました。しかし、このアルバムは聴き慣れた曲と言うこともあるのかもしれませんが、やっと手元に残り、機会ある毎に聴いています。 表現がなんだか男っぽいのは置いといて(^^;、グラモフォンの4Dって音が良いですよね。 別に録音で音楽を聴いているのではないですが、クラシックを聴いている人はイイなぁ、と思うのはオーディオ好きのオッサンの悲しさか(爆)。 ★J.Pops ■島田歌穂「MALACCA」
東芝 TOCT-9979 (国内盤)彼女のCDを買ったのは、90年のアルバム「DISTRACTIONS」、92年の「HOTEL」以来、3枚目です。このアルバムも発売したのは知っていましたが、なんだか企画物クサくって無視していたのですが(^^;、なんだか気になってので一月ぐらい経ってからゲットしました。 「マラッカ」というタイトル通り、アジアをコンセプトにして作られたアルバムらしいですが、どう聴いても日本の感じ(^^;。日本人が描くアジアのイメージと言えば良いでしょうか。私はこのアルバムを聴いていると、ついつい吉田日出子の「上海バンスキング」を連想しました。 このアルバムで私が好きなのは 11曲目の「涙の浜辺」これはイイですね。一昔前の歌謡曲っぽくて、曲調も彼女にも合っています。 島田歌穂は、以前から気になる存在のボーカリストですが、このアルバムを聴いて彼女はどこに行っちゃうのだろうな、と少し心配になりました。「日本」と言う安心できる部分に片足を乗せ、ちょっと行ってみたアジアの国々のニュアンスを出そうと思っても無理があるし、こんなコンセプトでアルバムを出し続けるのはツラいと思いますね。 彼女が「これだ!」と自分の歌いたい物にめぐり逢ってこのアルバムを出したのなら文句はありませんが、良い曲はあるものの、もうひと息、アルバム全体の統一感や彼女自身の意気込みを感じられませんでした。ま、レコード会社も変わったようですし、彼女がどんな新境地を開いてくれるのか次のアルバムが楽しみです。 ●MALACCA
★J.Pops ■MINAKO OBATA「CHRISMAS ALBUM」
Victor VICP-60169 (国内盤)ちょっと季節はずれですが(^^;、オバタ・ミナコのクリスマスアルバムです。以前ここで彼女のサード・アルバム「BRAND NEW DAY」をご紹介したのですが、そのアルバムで彼女のコトを気に入った私はファーストの「WE HAVE A DREAM」、セカンドの「TRUE PEACE OF MIND」と聴いてみました。 どのアルバムも良かったですが、やはりサード・アルバムが一番良い印象です。なぜ良いかと言えば、この手の歌手にありがちな、リキみや「シャウトしなくちゃ」と言う雰囲気が抜けているのですよね。彼女も、場数を踏むうちに実力が付いて自信を持てるようになって、どんどんリラックスしてアルバム制作に挑めるようになったのでは、と思わせる変化を感じとれました。 さて、このクリスマス・アルバム、彼女のゴスペルチックな歌声が強調され、ちょっとお遊びの要素もありますが良い雰囲気で楽しめます。 ●CHRISMAS ALBUM
★J.Pops ■下町兄弟「パリッとオバさん」
SHIBAURA TSR-101 (国内盤)やっと手に入れました「パリッとオバさん」。 普段FM放送を聴いている人はご存知ですよね。これって、3年前ぐらい前、ちょうどメンズ5の「へーこきましたね」が流行っていた頃にFM放送で聴いて欲しいと思って探していました。しかし、メンズ5はゲットしたものの、このCDはなかなか見つけられずにいたのですよね。 ジャンルとしてはラップになるのでしょうが、この人の詩ってスルドいですよね。それにウマいし、マジメです。 文章が笑っているとその文章を読んで笑えないのと一緒で、この手の歌って難しいですよね。可笑しな事をマジメにラップしているので笑えるし、心にツーンと来る。 しかし、久々に楽しみましたね。....興味のある方はどうぞ。 私は大阪千日前のNGKの向かいにあるCDショップ「ツタヤ」でゲットしました。
★Jazz Vocal ■BMG ジャズ・ボーカル再発 CDBMGレーベルからジャズ・ボーカルのCDが K2 20bitで再発されました。LPで出したり、CDで出したり、なんだかアリネタを繰り返し小出しで出しているようなシリーズですが(^^;、LPでしか持っていないのもあり、20bitになって少しは音も良いだろうと言う事で男性1枚を除いて残りの9枚をゲットしました。 ●ROSEMARY CLOONEY「A TOUCH OF TABASCO」
RCA BVCJ-7469 (国内盤)ローズマリー・クルーニーが『マンボの王様』ペレス・プラードと共演したアルバムです。彼女がRCAに在籍していた1959年の録音。ラテンの雰囲気が楽しく、聴いていると心ウキウキと楽しくなるアルバムです。 彼女をはじめ、昔の歌手って器用なのか色んなジャンルをこなしましたよね。彼女もこのようなラテンだけではなく、RCAに「COUNTRY HITS FROM THE HEART」というカントリー・フィーリングあふれたアルバムも残しています。 彼女は、大きく分類するとコロンビア、RCA、リプリーズ、コンコードなどのレーベルを渡り歩いています。ジャズの切り口だと、どうしても復活後のコンコード・レーベル時代が注目されがちですが(私も好きだけど(^^;)、それ以前も、その時代、時代に名作を残しています。 私はRCA時代なら「SOLVES THE SWINGIN RIDDLE!」と言うネルソン・リドル楽団をバックに伸びやかに歌うアルバムが好きですが、ロージー(ローズマリー・クルーニーの愛称)がマンボのリズムで飛び跳ねるこのアルバムもお薦めです。 ●ROSEMARY CLOONEY「CLAP HANDS! HERE COMES ROSIE!」
RCA BVCJ-7470 (国内盤)これもロージーのアルバム。前述の「A TOUCH OF TABASCO」から1年後の1960年の録音です。私が彼女に初めてハマったのはリプリーズ時代の「THANKS FOR NOTHING(1964年作品)」です。そのアルバムの洒落たセンスで歌う彼女にズッポシハマった私ですが、その次にハマったのがこのアルバムだったと言う記憶があります。 RCA時代の以前のコロンビア時代にはデューク・エリントンと(疑似?)共演した「ブルー・ローズ」があり、RCA時代では前述のペレス・プラードとの共演があります。しかし、このアルバムはそんなビッグ・ネームの力を借りる事なく、彼女自身が「ピン」で歌っていることもあって、彼女の楽しげな雰囲気がスコーンと伝わってきます。 彼女については沢山のアルバムを聴きましたが、今振り返ってみると、50年代に代表曲「家へおいでよ」など数々のミリオンセラーを持っていた人気者の歌手が「ボーカリスト」になった。そんなターニングポイントを向かえたアルバムだったような気がします。 曲の美しさを崩す事なく、それでいてボーカリストとしての主張もさりげなく歌に込めるところはニクイですね。年齢を重ね、結婚、そして離婚と言う人生経験を経て、さらに深みを増したコンコード時代の彼女もお薦めですが、咆吼するビック・バンドに負けないぐらいの眩しいほどの輝きを持ったRCA、リプリーズ時代の彼女もお薦めです。 ●LENA HORNE「STORMY WEATHER」
RCA BVCJ-7466 (国内盤)彼女のヒット曲「ストーミィ・ウェザー」をタイトルとしたアルバムです。ショウ・ビジネスの女王であるのに、ダイナミックな感情表現がウケないのか日本ではナゼか人気がないですね。 私が彼女のアルバムを初めて聴いたのは、全盛期を過ぎ1976年にフィル・ウッズ(as)と録音した「LENA(邦題:バラードの夜)」と言うアルバムでした。もちろんリアルタイムでLPで聴いていた訳ですが、しっとりしたバラードが多く、今でも彼女の好きなアルバムの一つです。 その後、彼女はラスヴェガスの女王であったことを知り、それ以前のアルバムも聴くようになりました。しかし、全盛期を過ぎたとは言え一種、完成されたような前述のアルバムを聴いた後では、それらのアルバムは何だか派手すぎてなかなか受けつけなかったのも事実です(^^;。 しかし、聴き続けていると「ショウでは、これぐらいブチかまさないとダメなのかなぁ」と不思議と自分の新たなキャパシティが広がり、彼女のエモーショナルな感情表現にハマった記憶があります。とにかく、彼女しか持っていない独自の世界。これが好きか、嫌いかで大きく評価が分れる人ですね。あ、私は好きですよ(^^;。 ●TEDDI KING「BIDIN' MY TIME」
RCA BVCJ-7464 (国内盤)キュートでなんだか可愛い声ですが渋いですよね、この人。 ここでもご紹介したブロッサム・ディアリーと同じように、聴き手がリキんで音楽に接してるうちは、なかなか受けつけないボーカリストと思います。なぜそんな事を言えるのか。って、私がそうだったからですよ(爆)。 もちろん、自分が若かったからダメだったと言うのではなく、若い時は若いなりの、20代なら20代、30代なら30代、40代なら40代、、、人間にはその年齢でしか聴けない音楽や聴き方がありますよね。 私はまだそこまでの経験しかありませんが(^^;、彼女をイイなぁ、と思い始めたのはボーカルを聴き始めてからだいぶ経った時です。そんな年齢による自分の変化を教えてくれたのがこのアルバムであり「夢みる頃を過ぎても」と言う曲でした。 ●ANN MARGRET「BEAUTY AND THE BEARD」
RCA BVCJ-7471 (国内盤)女優であり歌手であるアン・マーグレットがトランペットのアル・ハートと共演したアルバムです。 彼女は演技渦状とも思えるようなカマトトの傾向があり、好きな人でないと耐えられないと思いますが(^^;、こんなアルバムをニヤニヤしながら聴くのもオツなものです。 ジョニィ・ジェイムスのアルバムと同じように、彼女のアルバムを初めて聴いた時は、その魔性を帯びたキュートな声に、ボーカルの禁断の領域に踏み込んだような変な気分になりました(^^;。 ま、このアルバムは何度も聴くと胃モタレしますが(^^;、他には同じRCAで「BEAUTY AND THE BEARD」「BACHELORS' PARADISE」などのアルバムも好きです。 ●HELEN MERRILL「Parole e Musica」
RCA BVCJ-7471 (国内盤)彼女はあまりにも有名な人ですが、持って生まれた声のために得をしたのか損したのかわかんない人ですね。 このアルバムも数年前からLPやCDで再発されましたが、他にもCD化して欲しい歌手がイッパイいるのに、なぜBMGがこのアルバムを繰り返し再発するのか良くわかんないです。やっぱ日本では名前で売れるからでしょうか?(^^;。 私が彼女のアルバムで好きなのは、新しいアルバムにはゼンゼン興味がなくて、エマーシー時代の「WITH CLIFFORD BROWN」と「AT MIDNIGHT」「THE NEARNESS OF YOU」ぐらいです。 もちろん、色んなアルバムを聴いての判断ですが、後期になると声だけで勝負していると言うか、デビュー当時のヒンヤリしたカッコ良さやスリルのような物が消えてしまってるのですよね。 それでいて人生観のような物が出るかと言うと出てこないし、ヒット曲の「You Be So Nice To Cone Home To」で日本でやたら人気が出て、日本仕様のアルバムが多いからなのか最近のはゼンゼン興味がないのかもしれません。(^^; う〜ん、ゼンゼンお薦めディスクの文章になっていないなぁ(^^;。 このアルバムの録音は1960年。曲間に入る男性のナレーションがうっとうしいですが、そんな彼女の初期の頃の良さが感じられるアルバムです。 ●DINAH SHORE「Holding Hands At Midnight」
RCA BVCJ-7465 (国内盤)気品のあるジャズ・ボーカルと言えばこの人。ツンツンした気品でなくて、彼女の歌声からは、生まれとか教養などが自然と身に付いた人柄からにじみ出るようか気品を感じます。 子供と喋る時は、自分もしゃがんで子供と同じ視線の高さになって話しかけるのが良い、と聞きますが、ダイナ・ショアの歌を聴いていると、そんな人に対する優しさも感じます。このアルバムも、そんな彼女の優しさや気品を感じとれる一枚。 ポップス、ジャズ、ブルースっぽい歌からカントリーまでこなす彼女ですが、この人のアルバムってジャンルや年代を問わず、あまりハズれがないです。 そんな彼女のアルバムの中で、どれが好きだと聴かれるとスゴく迷うのですが、私が好きなのは「DINAH SINGS, PREVIN PLAYS」というアンドレ・プレビン(p)と共演したアルバムです。このアルバムの中の「My Funny Valentine」はサイコーですよね。さすがのロンシュタットも勝てなかったです。って、別に勝ち負けの問題ではないんですが(^^;。 ●KAY STARR「ROCKIN WITH KAY」
RCA BVCJ-7468 (国内盤) 1958/1/18録音ケイ・スターは、ちょっと硬質な声とパンチのある(死語(^^;)独特の節回しがあるので、好き嫌いがハッキリする歌手だと思います。あ、私は好きですよ(^^;。 ボーカルに興味を持った初期の頃から聴き続けていますし、なんだかんだ言いながら彼女のアルバムは十数枚あるので好きな歌手の1人になっています。 彼女はインディアンの血をひいているらしいのですが、独特のリズムに対するノリ、そしてちょっぴり哀愁を感じるストレートな歌声が魅力。RCA以外にキャピトル・レーベルにも良いアルバムをたくさん残していますが、古きよき時代のアメリカを感じさせてくれる素晴らしいボーカリストですね。 ●LEE WILEY「WEST OF THE MOON」
RCA BVCJ-7467 (国内盤)気が弛んでいる時に聴くとビンタしてくれるアルバムや(^^;、悩んでる時に背中をけってくれるアルバムもありますが、リー・ワイリーはギスギスしている心を滑らかにしてくれる人かな。 決して、ドリス・デイのようになぐさめてくれたり、ジュリー・ロンドンのように和んだ気分にさせてくれるのじゃないですが、リー・ワイリーの歌にはそんな活性剤のような効果があります。 ただし、ギスギスした心をニュートラルに戻してくれるけど、それ以上は何もしないのが良いトコです。聴いた後でセンチメンタルになるでもなく、元気が出るわけでもない。後には「あぁ、聴いて良かった」と言う満足感が残るだけ。オシャレで洗練されてる。言わば、後味が良い歌手かな。 私の好みとしては、去年CBSソニーから発売された「ナイト・イン・マンハッタン」が好きですが、このアルバムもそんな洗練された彼女の歌声が聴けます。
........では、失礼します。
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